先日、例大祭15(2018/05/06)にて、「恋色目録~A Grimoire For Marisa.」というタイトルで魔理沙合同を主催・頒布させて頂きました。
色々な方にご寄稿頂きまして、せっかくですので熱が冷めぬうちに感想を書いてみました。
もうTwitterではご紹介という形で感想を流したのですが、改めて。
(??自分で自分の作った本の感想を書くとは??)


ちなみに、斜体の部分は場合によっては主催の勝手な解釈及び感想に基づいておりますので、ご承知おきお願いします。


0.オープニング─少年と魔理沙 ”You were”
編曲・作詞:RD-Sounds(凋叶棕)様
ボーカル:めらみぽっぷ(こすもぽりたん)様
イラスト:はなだひょう(ホシニセ)様

向ける感情は『憧れ』
魔理沙は「***」から「---」、そして「///」へ。


こちら意図と言い、曲調と言い、この合同にピッタリだなぁと思います!
しかしあまり核心に触れている感想を見かけなかったので、これ言ったら台無しでアカンのでは‥?と思い、とりあえず箇条書きにしてみました。
●ギターがめっちゃ効いてて好きです!このギター、RDさんによる直演奏(!)らしく、ヒューッ!!ってなりました。
●三段階!!!まさに「憧れ」の極み。
●「霧雨魔理沙」が私も好きです。認識はおかしい。

そしてはなださんのイラストですが、めっっっっっっちゃくちゃ可愛くない!?!?!?
被せるトレペと歌詞の確認用で、何回か紙に印刷したのですが、くるくる回転させて様々な角度から眺めたよね。
少年はかなり幼い子のはず(とても背の低い魔理沙ちゃんよりも少し背が低い)なので、
そういった目線で眺める事はないとは思うのですが、
私は大人なのでそういった目線でこの魔理沙ちゃんを見てしまいますよね。
本のイラストの膝こぞうの所にはなださんのサインを頂きました!いけない気分になるのでおススメです。

ネタバレなど大丈夫な方は、以下折りたたみからどうぞ。


You were感想詳細(クリックで展開)
まさしく、霧雨魔理沙の事を全く持って如実に表して いない 曲です。
これ言って大丈夫かなぁ‥と思ったのですが御本人からGOサインが出たので遠慮なく言及させて頂きます!ある意味I wereより罪なのでは???
やーもーこれ本当に合同の意図にピッタリで、頂いてすげーにやにやしちゃいました。
とても明るい曲調、素直な歌詞、オープニングに相応しいです。
しかしこの少年は全く霧雨魔理沙の本質を正確に捉えて観てはいない
それこそがこの合同のテーマであり、そしてまさしく霧雨魔理沙であるのです。
確実におねショタ(しかもプラトニック)なんですけど、もはやおねショタのおねが魔理沙ってその時点でもう明らかにおかしいよね???
いや私が少年と魔理沙で!って頼んでおきながらおかしいって何やねんて感じなんですけども。
あなたがもし***だったら。3箇所に違う記号。ヒントはトレペに。
魔理沙合同のOPって言いながら魔理沙の台詞が一文字もない上に色々間違えてる少年なの最高じゃないですか??

でもみんな、最初に霧雨魔理沙を好きになった時、もしかしたら似たような印象を抱かなかったでしょうか。
そしてその最初の印象と、今の印象は、果たして同じでしょうか?同じ?
憧れは理解から最も遠い感情であるのです。


この曲に共感した人へ。

君が好きになった魔理沙って、それ、
本当に「魔理沙」ですか?


大丈夫、私も共感したから。さあ「霧雨魔理沙」という名の鏡へようこそ!一緒に鏡に向かって話しかけようね!!!




1.聖白蓮と魔理沙 ”たんぽぽ”
ゾウノセ(薬味さらい)様

向ける感情は『母性』
魔理沙は「子供」


ひじまりはいいぞ!
魔法使いの大先輩である聖ですが、ゾウノセさんの個人誌に「聖は魔理沙の母親に似ている」という素晴らしい設定のものがありまして、
それが大変印象深かった事もあり、今回またひじまりを描いて頂けて本当に良かったです。
いや~~~お母さんポジなら聖一択だよなぁ…
アリスは魔界人か元人間なのかは設定の解釈によるので置いておくとして、
確実に昔人間だった過去がある上で人間を辞めている聖は、
魔理沙のロールモデルとして実は最も適しているのではないかな?と思います。
でも魔理沙ちゃんは体術できないからね。かわいい
魔理沙自身が聖をどう思っているのかはこのお話では明らかにはなりませんが、聖は魔理沙ちゃん大好きですよね!
これまでもゾウノセさんはギャグ風味で描かれていたりしましたが、今回はっきりヤバイ方向に大好きらしいと言うことが分かりました。
そもそも魔理沙は最近公式でも偉い妖怪の人達から「人間以外」に勧誘されちゃってるので、大変に説得力があります。
そのような妖怪の皆様におかれましては、ぜひ彼女を影から見守って頂きたいです。
そして言われてみればあの髪の色は怪しい。何故グラデーションなのでしょう。
魔理沙ちゃんの例えとしての花は様々にありますが、その中でもたんぽぽは最も人間らしい例えだなーと思います。雑草ですし、一ヶ月くらいですぐ綿毛になるし。あとてんぷらにするとおいしい。
まさしく妖怪の魔法使いと人間の魔法使いを表現されている、とてもバランスのとれたお話だと思ったので、トップバッターで掲載させて頂きました。


2.アリス・マーガトロイドと魔理沙 ”私の人形は良い人形”
タイリ(むぎじるし)様

向ける感情は『無関心』
魔理沙は「人形」


私ほんとこういうマリアリ大好きすぎて大好きだしタイリさんの絵がねもうね好き過ぎるのでもう大好きです本当にお忙しい中ありがとうございます!!!!!!!
アリスちゃん多分魔理沙の事は結構かなりどうでもいいというか、
霊夢以外の生身の人間にはあまり関心がない気がする。
というか犬猿の仲だからねマリアリはね!!
個人的には魔理沙→アリス→霊夢が今も昔もアツいですし、タイリさんの作品でこの三人にハマったという経緯があります。
タイリさんはちょうど7〜8年前とかでしょうか、マリアリやレイアリを描かれていた作家さんなのですが、
今はあらた伊里さんという名義で商業で百合漫画を描かれています。そちらも大変オススメなので再掲しておきます!
総合タワーリシチ 壊れていてもかまいません とどのつまりの有頂天(連載中)
しかし、アリスの持ってる人形は大体金髪っぽいので魔理沙ちゃんはお人形遊びには最適ですよね??
アイデンティティの黒白取っ払われて可哀想可愛いですね…
(ちなみにここからアリスが魔理沙に執着すると魔理沙似の人形を作ったり魔理沙を操ったり傀儡化したりなどし魔理沙は私のお人形 -いにしえよりの闇マリアリ- ルートになります)
(ならないのがこれまたただ振り回されただけ感があって最高です)
そして、何よりアリスちゃんが可愛すぎて辛い~~~~~~~~~
魔理沙自身には興味ないが故に振り回しまくるの可愛い…
そんで魔理沙ちゃんは着せ替え人形にされるの実はまんざらでもないやつ…だってあの子中身乙女だからー!!
けどアリスちゃんはきっと魔理沙がどっか行ったら行ったで寂しくなるやつだと思います。
きっかけがあったら気付くタイプの百合だぞ!!!


3.宇佐見菫子と魔理沙 ”魔法使いの秘密”
炙川本舗様

向ける感情は『無理解』
魔理沙は「異常」


適切な言葉が思いつかなかったので、無理+理解できないで無理解としてみました。
闇オブ闇ながら、闇に振り分けさせて頂いたものの中でこのお話だけ魔理沙ちゃんに向ける感情及び見方がまともだと思います。
つまり観測役の菫子がまともなのです。幻想郷の外の人だし。魔理沙の事なんて理解出来ないのが正常なんだよ!
私も似たような事を短期間だけやっていたからヤバさがよく分かるのですが、
このフィールドワークノート、毎日このくらいのディティールでやっているとしたら本当にマジで頭がおかしいです。
私は一ヶ月やそこらで気が狂いそうになりました。魔理沙ちゃんこれ何年やってるの??ねぇ??????
ついでに菫子が毒を盛られそうになっていますがまあそれはおまけだよね!(おまけではない)
1コマ目、可愛らしい悩み顔でなんつーこと考えてたんだよ…最後まで読むと背筋がヒヤッとしますね。
イキりつつも学校というレールから外れようとしない菫子をおもっくそ見下している魔理沙ちゃんの顔、めっちゃくちゃ好きです。
菫子のノート、真っ白ですしね?

ちなみに、炙川さん曰く、”ちょっとしたまじない”がお話に入っているそうなので、探してみてね。
まじないの入った漫画ってやばない??と思い私も合同自体にまじないを掛けてみました。ブック・カースと言います。
本を盗む者への呪いがかかった本をグリモワール・フォア・マリサ(魔理沙の為の魔道書)と副題つけるのなかなかイカしてると思いません?自画自賛です。


4.邪龍と魔理沙 ”数年後にまた会おうぞ”
いな(Inadahime)様

向ける感情は『相棒』
魔理沙は「魔法使い」


このお話を最初に持ってくるかどうかで非常に悩みました。
オープニングが光だったので最終的にこの順番にさせて頂いたのですが。
何故最初に持ってこようかと思ったかと言うと、
これは非常にプレーンな、私達が最初に出会う魔理沙像だと思うのです。
いなさんならこういう魔理沙を描いてくれると思っていたのだ!!
見せないけど実は努力家で、真っ直ぐな魔法使い。
基本中の基本の魔理沙です。このポイントは絶対に外してはいけません。
まだ人間の身なれど毎日の努力は欠かせない。自分の力で成し遂げて見せる。
少女なのに既に一本筋の通った人間であり、それが泥臭くもあり。
そんな魔理沙だからこそ邪龍は気になるのでしょうか。

あとこれまた何度も言うようですが、いなさんの魔理沙ちゃんほそっこくて薄くてやばない???
特に2ページ目がお気に入りです!
そして邪龍、お前の視点から見ると絶対ドロワ見えるよね!?!??!?!見えてるけどさこっちからも!!
お前さー体に巻きついたりラッキースケベしてたり触手か???けしからん!!!!


5.魅魔と魔理沙 ”恋を継ぐもの”
とらん

向ける感情は『育成』
魔理沙は「代替品」


自分の話なので、感想というかなのですが。
総集編で魔法の為に色々犠牲にしている魔理沙を描いたのですが、
それを最も近くで見ていただろう魅魔はそれを止めなかったのだとすると、
ロクなやつじゃねえよなあと思って描きました。まあ、悪霊だし。
きっと彼女の周りにいる大人は大体ロクでもないしそもそもそうでなければあんな風に育たないと思います。


6.河城にとりと魔理沙 ”霧雨魔理沙のいいところ”
あおい(矢ハイ)様

向ける感情は『憐憫』
魔理沙は「人間」


飲み会のコールかな?(※タイトルの話)
あおいさんはいちゃいちゃからシリアスから本当に幅広く作品を出されているので何をお願いするかかなり悩みました。
にとヤマのご本が個人的に印象的だったので最終的ににとりでお願いしました。
期待通りのにとりですね~~~~~これもう完全に舐められてるよね魔理沙ちゃん????
霊夢は素直に尊敬されるし、強い妖怪から好かれるのに、魔理沙は弱い妖怪とは友達になれるけど尊敬される事はない。
むしろ若干軽視されている。立場が同じかちょっと下っぽいんですよね~~
これは地霊殿などを見ても明らかであり、霊夢のパートナーは
・八雲紫 ・射命丸文 ・伊吹萃香
これに対して魔理沙のパートナーは
・アリス・マーガトロイド ・パチュリー・ノーレッジ ・河城にとり
ラインナップが よ、弱い…(ごめん)
いや妖怪としてではなく弾幕ごっことしてね?アリスは本気出しませんしパチュリーは喘息だしにとりはあんまり強くないと思うし…
という事で河童達からこういう扱いを受けている魔理沙というのはめっちゃそうなんですよ感がありますし、
あおいさんとこの魔理沙は本当にザ・人間!という感じですがますますそれが出ていると思います。
この河童達、めっちゃ可愛くないー!?


7.藤原妹紅と魔理沙 ”秘密の共有”
高畠宗太(カラスのおうち)様

向ける感情は『利用』
魔理沙は「友達」


魔理沙ちゃんの髪型と服装が最強!!
宗太せんせいのもこまりが読みた過ぎてお願いしました。ありがとうございます。
何回も言うけど、私もこまりはかなりアツいと思っています。
グリマリ読むと、魔理沙ちゃんの妹紅に対する評価がやたら高いんですよね。当時は何でだろうと思っていたのですが、
最近の不老不死ムーブを見ると非常に納得です。
アリスによると妹紅は「生きていないように見える」そうです。
人間ながら不老不死。生きていない。
まだ「生きている」魔理沙ちゃんにとってはどう映るのでしょうか?
気は狂っているかもしれませんが、これは紛れもなく「生きている人間」としての狂い方をしている魔理沙ちゃんだと思います。
では妹紅は人間ではないかというと人間なのですが、まだ妹紅側に完全に来てないということです。生きてるから。

ちなみにこのお話にもある意味呪いがかかっています。SAKUMARIという呪いです。
あれ魔理沙ちゃんが書いてるかと思うと笑うからよせ!


8.古明地こいしと魔理沙 ”甘色”
めえこ(アルパカ牧場)様

向ける感情は『無意識』
魔理沙は「食物」


本合同における完全なる癒し枠です!!!!!!
可愛い~~~~可愛いで出来ている漫画…可愛いで漫画って描けるんだ……
亜麻色ならぬ甘色です!
飴みたいな髪の毛の魔理沙ちゃん!こいしちゃんも飴みたいな髪の毛してるでしょ!!!
こいしちゃんは魔理沙ちゃんと憑依華でも組んだりしていますが、
こいしは色々無意識の子なのでともすれば面倒なだけになってしまうのですが、
この魔理沙ちゃんは余裕があるのでもう全然受け止めているし
2ページ目の大ゴマの魔理沙ちゃん可愛すぎでは????かっこ可愛くない????
百合厨並の感想を言うとこの魔理沙ちゃんは絶対にタチが出来ると思うんですよごめんなさいなんでもありません
向ける感情は食欲かなぁという感もありましたが、何故こいしが食欲かというと、
無意識だからこそ本能に起因するものが出てくるのかなーと思いました。
まりさちゃんおいしそう(無意識)


9.霧雨魔理沙と魔理沙 ”愛してくれる者”
逕 -komichi-(細道小道)様

向ける感情は『愛』
魔理沙は「鏡」


唯一、霧雨魔理沙自身が魔理沙へ向ける感情を描いた作品。即ち愛です。
最も合同の趣旨に沿っておりかつ外れている作品だと思います!こみちさんならこういうの描いてくれると思っていたんですよ!!!
愛を描いた作品がマリマリって超霧雨魔理沙だし皮肉効いてて良くない?
彼女が誰かに向ける愛は全て自分に返ってくるのです。誰かに向けるのが怖いのです。
アリスが出てきますがまあ魔理沙を語る上ではアリスは外せませんし霊夢は多分魔理沙の家来ないんでアリスです。
まさにこの魔理沙ちゃんは「ナルキッソス」と呼んであげたいですね。
鏡を覗き込むその姿…まるで湖を覗き込むナルキッソスの姿のようだ。
風呂場の、鏡の取り外された跡、気付くとゾクッとします。
この話があったので、魅魔まりの話ではわざと魔理沙に自分が嫌いだと言わせて、次のこーまりの話では鏡を出してみました。
私がよく描く魔理沙は基本的に自分が嫌いなのですが、
一方でこみちさんの魔理沙は自分(だけ)が大好きなので、一見凄く真逆なんですよ。
でも何故こんなに共鳴し、説得力を感じるのだろう?そして近しいものを感じるのだろう??深く突っ込むとこれはきっと本物の闇。


10.森近霖之助と魔理沙 ”星を告ぐもの”
とらん

向ける感情は『理想』
魔理沙は「所有物


ぼくのかんがえたさいきょうのまりさちゃん
ただのロリコンです
魅魔の話と同軸同時期なので、魅魔様と霖之助は解釈違いを起こしているのです。
これまた自分の話なので割愛。


11.博麗霊夢と魔理沙 ”私だけの流れ星なら”
よぬ(よぬりめ)様

向ける感情は『独占』
魔理沙は「星」


漫画のトリです!やっぱり魔理沙は霊夢との関係が一番深いですし、
このお話は合同誌の最後の〆として非常に綺麗かなと思います!
よぬさんの魔理沙は、可愛いのに凛々しいというか爽やかというかかっこいいと言いますか、
でも霊夢には弱いんだよね~~~~そうだよね~~~~分かる~~~~~可愛い…
流れ星みたい、って皆に言われるのが気に食わない霊夢!でも自分のとこに来るならおっけー!!!!!めっちゃ魔理沙ちゃんの事好きじゃんもう!!!!!!!!
なんかこう、自分の手の届かない所に行かれるのが嫌なんだろうなぁ。
魔理沙ちゃんってただでさえあっちへこっちへふらふらしてるし。
霊夢は巫女だから神社にいるんですよずっと。でも魔理沙は常にどこかに飛んで行ってしまいそうです。
誰が誰の「星」であるのか?つまり、誰が誰にとって光り輝く存在であるのか?
という視点で考えてみるのは個人的にアツいと思っているのですが、
よぬさんの作品では多くの場合、魔理沙が霊夢にとっての星なんだろうなぁ、と思います。
魔理沙は自分の足で立って歩いていけるかもしれないが、霊夢は魔理沙がいなくなったらどうするんでしょう。
逆パターンより結構ヤバいかもしれないです。
魔理沙ちゃん妖怪になって…………いやならずともとりあえず霊夢と同じくらいは生きろ…………


.エンディング─少女と魔理沙 ”I were”
編曲・作詞:RD-Sounds(凋叶棕)様
ボーカル:めらみぽっぷ(こすもぽりたん)様
イラスト:私(とらん)

向ける感情は『同一視』
魔理沙は「■■■


詳しい感想は同様に畳みました!長くなりましたが、私も色々考えながらイラストを描いたので許して欲しいです。
あまりにもトラウマにぶっ刺さった一曲なので(かつその上で歌詞カードを描かせて頂くというロックな行為をしたので)つよいです。
●最初に歌詞と曲を頂いた時の感想。こういう女の子、【いる】よね。
●闇サイドに振り分けた作品の中で唯一全員正気(逆に怖い)
●霧雨魔理沙を嫌っている者とは誰か?


I wereの感想詳細(クリックで展開)

やはり魔理沙ちゃんの台詞が一言もない!最高!!
合同のエンディングなれど、「スターシーカー」や「curse upon me!」の後に聞いてみるのもお勧めしたい。
それらで描かれたように、あるいは一般的に魔理沙の二次創作で描かれるように、
自由を求める魔理沙──その「自由」は一体「本当に普通の人」にはどのように映るのか、を描いた曲だと思います。
(いや魔理沙も普通の人だよ何言ってるのかな??)
魔理沙は実家を”捨てた”のですが、その実家は何かというと「霧雨店」という老舗の、人里で一番大きい道具屋です。
それをもじって霧雨魔法店という店を魔法の森で開いています。霖之助は、店主である魔理沙父に師事していたこともありました。
ここまで原作。
さて、幻想郷のような閉鎖された空間で営まれている老舗の大きい商家という事は、恐らく魔理沙はアッパークラス(上流階級、身分が良い)、かつ裕福な家の出身である可能性が高い訳です。
仮に明治~大正時代に幻想郷が隔離されたとして、その時代であれば武士階級は形骸化しているかと思いますので、
上流階級としての豪商は幻想郷にも存在するかと考えられます。
一代の家であれば成金(金の使い方を知らない、教養がないただの金持ち)という線もありますが、老舗ですので。つまり魔理沙はお嬢様な可能性が高いのです。
と、これらは霧雨魔理沙過去形二次創作でよく採用されている事の多い(私の観測範囲で)極めて説得力のある背景設定なので、改めて説明してみました。
この過去解釈が真であると仮定して鈴奈庵を読んでみると、こいつよく人里を平気で歩けるな?という感じになりますね。
ていうか人里にはあまり近付かないとか言ってなかった?場面の切り取り方の問題??
この曲(+手紙)は、そんな魔理沙を観るとある少女のお話だと思います。
こういう人、現代にもいない…?いるよね???女の幸せとは云々かんぬんみたいなアアアアッ
ついったで何度も言ったけど私こういう女の子本当に苦手で苦手で完全にトラウマリマインダーです。
言葉選びが生々しくて超怖い。正気の人間が一番怖い。お前はお前でしか有り得ないし誰かと同一視したからと言って何かが起こる訳ではない。お前の幸せはお前の中にしかないのに、何故このような非生産的な想いに囚われるのか本当に理解しかねる。一生そこでそうしていればいい。
こういった人間の特徴というのは恐らく非常に「規範的意識」が強く、それを他人に拡大してしまうのだと思います。
規範とはつまり「べき論」──女性はこうあるべき、商家はこうあるべき、幸せはこうあるべき、と言ったような。それが自分を縛り、自分が縛られているのだから他人も縛られるべきだと考えている。
逸れはある意味霧雨魔理沙とは対称的で、魔理沙のそれは規範ではなく「定義」──魔法使いはこうあるものだ、自由とはこうあるものだ、といった自分に科す理想です。従って他人に拡大する必要がない。あくまで自分が追い求めるもの。
しかしイデオロギーに自分が縛られているという点では、もしかしたらこの少女も、魔理沙も、同じなのかもしれません。

そしてこれは「誰」なのか?というと…1つ、私の中の解釈上の答えはあるのですが、アレなので言及は避けます。
しかしそう思いながら散々苦手って言うのだいぶヤバい人では?と思うんだけど逆に面白がられている感があるので許されているのでしょう…
一言で言うと、「エゴい」よね。



この曲に共感してしまった人へ。
あなたが嫌いな魔理沙って、それ、本当は「自分」ではありませんか?



また、曲の方は漫画でご参加の方とはちょっと異なり、
ある程度相談のやり取りをしましたので、裏話的なものも置いておきます。+二曲併せた感想も。


You were/I were 総括と裏話(クリックで展開)
仮定法過去~!!!!!少年からが「You」、少女からが「I」なの、完璧では??
特に少女の方は文法的に"絶対に有り得ないという前提での仮定の話"になるのが確定なので、それもまた良いですよね!
あと、対比がめっちゃ綺麗だなあと感じました。タイトルのみならず、You wereではイントロでマスパメロが強い一方で、I wereでは最後の締めでマスパメロが強いというところ。綺麗にオープンして綺麗にクローズして頂いていると思います。ありがとうございます。
何回か色々とご相談のやり取りをしましたので、裏話的なものを書いておきます。
作詞・編曲・文章と、ご寄稿の量も多いですし。。
私からRDさんに依頼したのは、
●「光」で「少年と魔理沙」の曲を「オープニング」として
●「闇」で「少女と魔理沙」の曲を「エンディング」として
あとは合同誌の趣旨。この3点だけで、特に私から何かリテイクしたり他にお願いした事はありません。
合同誌という事もあり、曲の方は漫画でご参加の作品と同様に、合同の一篇(二篇)としてご参加頂いたつもりです。
だって凋叶棕のお話、見たい‥デザイア‥‥

そして例のお手紙は、元々メロン特典のクリアファイル用として闇っぽい手紙が欲しいな~と考えていたのですが、
流石に霧雨魔理沙に充てた闇的コメントを合同参加者全員から貰う訳にはいかないし・・あっじゃあRDさんなら書けるのでは??と思い、お願いしたと言う経緯がありました。
そしたらガッツリとしたものを頂いたので、じゃあガッツリお手紙にしようか?と思ったら
なんかヤバイ見た目のものが出来てしまい、クリアファイルだけで終わるの勿体ないなーと思っておまけとして本につけてみました。
I wereの彼女から霧雨魔理沙に宛てた、送るつもりのないお手紙。
URLが本のどこかに隠れてるので、I wereが好きな方はぜひ探してみてね。
でも彼女的には隠したいと思うんですよね。
ちなみにパスワードね、私が勝手につけちゃったんです。
なのでそれはあまり探さなくても大丈夫だと思います。ほんとあんなに皆様探すと思わなかったんです‥めちゃくちゃ探した方、ほんとごめんね。
yamiotegami_seisaku1.jpg








この記事で興味を持たれた方がもしいらっしゃりましたら、
再版分がメロンブックスさんで予約中(6月半ばに販売開始になると思います)なので、良ければぜひに。
(印刷費がヤバイので、お手にとって頂けますと大変助かります・・)
メロンブックスさんの通販ページ

さて、この合同のテーマは「魔理沙の観測」と「解釈違い」でした。
解釈違いというワードは、特に女性向けだとネガティブな意味で使われているのをよく拝見致しますが、
そういう意味はなく、ポジティブな意味で使って行きたいなあと考えております。
違う解釈って、素敵ではありませんか?

”観る人によって異なる霧雨魔理沙像”はとっても魅力的ですし、それを表現したいと思ったのが動機です。
合同参加者の皆様にもそれをお伝えしましたが、だいぶややこしいというか、意味不明な概要説明だったと思いますので本当に恐縮の限りでした。。
しかし、元々魔理沙は描(えが)く作家様によって性格の異なる事が極めて多いキャラクター。
その作家さんの普段通りの魔理沙を描いて頂ければ、目的は既に達成されているのです。
けど、皆様かなり「魔理沙ではないキャラクターによる、霧雨魔理沙の観測」といった方向性に寄せて頂けたなーと思います。
ありがたやありがたや‥

また予想した通り、見事に衣装も全員違うものを描いて頂きました!
私の方でそれぞれの作品の髪型・衣装の魔理沙ちゃんをCD周りに描かせて頂いております。
購入された方、
どれが誰の魔理沙かぜひ当ててみて下さい。 分かるようになっています。
(すると何かおかしい事に気がつくかもしれないのですが、それはわざとなのです。)


とらんです。凋叶棕の魔理沙曲全部(私基準)について感想をしたためてみました。
かなり前に出された曲もあるのですが、恋色目録(魔理沙合同)の感想を書いていたら筆が乗ったので、せっかくなのでこの機会に。自己満足です。
念の為、あくまで「感想」なので、自分の魔理沙観ましましです。特に考察などのつもりはないというやつです。


さて、まず最初に。これは本当に私の勝手なイメージなのですが、魔理沙の原曲テーマを聞いていると、
例えば「恋色マスタースパーク」は無理をしている魔理沙の曲、あるいは彼女の本質を表していないような印象を受けます。
ちょっと苦しそうというか。
個別の原曲について誰もが同じイメージを共有しているとは思いませんが、
そういった原曲から得られる印象や解釈というのは、凋叶棕で製作される作品においても勿論ある程度の一貫性はある気がします。

例を挙げると、emergence(音/2017)の原曲の1つは霊夢の旧作初出テーマ曲「東方妖恋談」ですので、
旧作霊夢の話であり、かなり昔の、幼い頃の霊夢が初めて巫女として妖怪退治をした時の曲と解釈できる・・などです。
(「音」はアリス霊夢魔理沙の旧作曲勢揃いの個人的にパーフェクトなアルバムなので超おすすめです!!!)
また、「星の器」は東方幻想郷で霊夢自機の時に4面ボスの魔理沙の曲になります。
同様に魔理沙自機の時は霊夢が4ボスで「少女綺想曲〜Capriccio」が流れます。
つまり永夜抄で言う「恋色マスタースパーク」と「少女綺想曲〜Dream Battle」(Capriccioのセルフアレンジ)の関係です。 という事で私は「星の器」はレイマリみが高いと思っています。
同じ綺想曲でも、「Dream Battle」なのか「Capriccio」なのか?は時系列的にも結構注目したいポイントです。
「恋色マジック」か「恋色マスタースパーク」なのか、は勿論、言わずもがなです。

従って、原曲も併記しました。初見の方におすすめもしたいと思った結果、若干曲の中身の解説めいてしまったやつもある…
ちなみにボーカルは全てめらみぽっぷ様の筈なので割愛させて頂きます。凋叶棕の魔理沙と言えばやっぱりめらみさんです!!!

色々私の解釈と曲の話と他の同人誌の話が混ぜ混ぜなので、東方原作の公式設定の部分だけオレンジ色にしてみてます。急遽やったのでハイライト忘れはあるかも。

スターシーカー(憩/2011)
原曲:恋色マジック、星の器〜Casket of star
凋叶棕アルバム(個人誌的な事を言いたいのですがCDの場合なんて言えばいいか分からない)で初の魔理沙ボーカル曲かなと思います。
やはり最初は原作でも魔理沙の初出テーマソング(封魔録)である、恋色マジックは外せないです!!
恋色マジックと星の器は前述通り旧作なので、当然魔理沙の過去の話になりますが、
その点は歌詞カードのはなださんのイラストを見ても明らかです。着物ロリ魔理沙ちゃん可愛い!!!!!!!!!
実家にいる魔理沙ちゃんが星空と、恋と、空を飛ぶ魔法使いに憧れ、それを目指すようになる話です。
この曲では実家で彼女が実際にどのような扱いを受けていたのかは不明ですが、
本人が実家を飛び出し、誰にも指図を受けない自由の身になりたいと思っているのは確かだと思います。
ちなみに実家を勘当されたのは前々から知られていましたが、東方香霖堂でははっきりと実家を捨てた事が(本人の独白ですが)書かれました。香霖堂単行本が発売されたのは2010年頃ですが、
実家との関係を含めた魔理沙の過去話はちょうど2009~2011年ごろの時期がアツかったような覚えがあります。


ささぐうた(遙/2011)
原曲:彼岸帰航〜Riverside View
魔理沙ちゃんアルバムボーカル登場2回目にして開幕で死んだ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
この際魔理沙の話に終始させて頂くのですが、若干メタい話をすると魔理沙って二次創作でよく死ぬ印象があります。
それは別に金かわというだけじゃなくて(いじめというのもありますが)、魔理沙は「人間」の代表であり、即ち寿命が妖怪と比べ短くおそらく死を意識しており(「死ぬまで借りていくだけだぜ」)、そのため死ぬという展開に持っていく事により人間としての矜持を表現したりと言うことがしやすいと思うのです。
しかしながら最近の原作本編では完全にこの子死ぬ気ないなってなってますね・・よく考えたら妖々夢から兆候あったよね・・いやー完全に死ぬまで借りていくだけだぜに騙されたよ我々は・・
ただ、魔理沙の生き方はかなり危うく、命をすり減らしているというか、なんかすぐ死にそうな所は変わらないと思います。
なので、死んだ幻想少女といえば?そう、魔理沙ちゃんです!!
すげーあほな感想になってしまった感ある。こまっちゃんは普通にとても好きです。

マッドーパーティー(綴/2011)
原曲:魔女達の舞踏会〜Magus
これは‥あれじゃん‥あれだよ‥(あれ)
しょっぱなからクズ感溢れる男の独白で始まります。
その後少女(魔理沙)が現れた事で色々言い訳しながらあっさり自殺をやめる展開でもうクズが確定するのですが、
はなださんにクズと言われている事を後ほど知りましてやはりクズだよなあと確信を深めました。
こういうクズは霧雨魔理沙にしてやられてしまえばいいのです。
しかし彼女が人を殺すという行動は彼女にとってかなり重要であり、うっかりやってしまった、又は非常に強い想いを持ってやるかのどちらかなのですが、
どちらにせよ殺ってしまった相手の存在は傷として彼女に残り続けますので、このようなクズが彼女の心に残り続けるという事は許しがたいので殺さなくてよかったー!と思いました。
魔理沙ちゃん何だかんだ甘い子だと思うよ。必要がなければ殺さないし、何なら手当てしたり助けてやったりするからね。

アイ・ウィッシュ・クロスフェード(綴/2011)
原曲:恋色マスタースパーク (*裏メロに人形裁判)
素直に言うと完全なる王道のマリアリ。
私はレイアリ派であり氏もレイアリ派であると理解しているのですがそれはそれとして王道のマリアリは良いものですよね??
しかし私にはアリスが魔理沙の一体どこを好きになる要素があるのか皆目分かりません。
マリアリ本7冊くらい出してますし総集編も出したけど分かりません。
従ってこの曲の2人はお互いacross(交差)はしておらずcross-fade クロスフェード、フェードアウトし、フェードインする、
交わる夢はクロスフェードという事はつまり決して交差したり重なり合うことはないのではないでしょうかごめんなさい完全に自分の趣味に寄った。
普通に意図したところは魔理沙がアリスを迎えに行く王道のマリアリだと思います。すみません。
2009年初出の曲の様ですし…あの頃はな、誰もがな、マリアリがジャスティスだったんじゃよ…(東方老人会)
ちなみに当時カラオケでめちゃくちゃ歌いまくりましたが息継ぎどころが全然分かりませんでした。

嘘のすゝめ/真実の詩(騙/2012)
原曲:少女綺想曲〜Dream Battle/空飛ぶ巫女の不思議な毎日
原曲:童祭〜Innocent Treasures / Endless
レイマリ!!恐らく最も解釈が分かれるのではないでしょうか。 霧雨魔理沙は嘘吐きです。
もはや色々な方が色々な解釈をしていると思いますので、何番煎じかも分からないですし、全然本質を捉えてないかもしれません。でもそうだとしても、騙される事を楽しみたいですね。
先にまず、この「騙」のアルバムからは嘘というテーマ以外にもう一つ、
「人を信じてはいけない」というメッセージを受け取りました(意図しているのかは分かりません)。
嘘のすすめで霊夢が魔理沙に嘘をついて生きていけ、と言っていますが、
これは辛かったら自分に嘘をついてもいいのだという意味であり、
決して人を騙くらかして生きていけという意味ではなかったはずです。
ところが成長した魔理沙は、人を騙して生きるようになり、少年に「一番重要なのは人を信じる事だ」と嘘を教えてしまいます。
魔理沙ちゃん、きみ他人の事なんて絶対1ミリも信じてないでしょ????

さらに悪い事に他の幻想少女達の言葉も根拠となって、少年はこの酷い嘘を真実だと思ってしまうのです。
つまり、
人を信じて生きろと堂々と嘘をつく魔法使いだけでなく。
人の言葉により真実から遠ざかる上に、正体不明の妖怪にさえ意図しない何かが生まれてしまうし、
人の心に信仰など残らない。ただ都市伝説化した嘘のみが残り、
信じるものを選び取った者には、不幸か死しかなく、
虎柄の毘沙門天は、偽りの正義を信じる。

どう考えても、信じる事は良いものとして描かれているとは言えません。
従って魔理沙のこの嘘は最悪であり、少年が不幸になる道を歩ませてしまうタイプの嘘だと思うのです。
しかし霊夢は嘘のすすめで魔理沙に嘘をついてもいいんだと言ってしまった手前、何とも言えない顔をするしかない。
そもそも、人を信じる事は世間的には「正しい事」だし。子供に人を信じるな、なんて言えないよな。。
もはやその信じるなという言葉でさえ信じたらいいのか分からなくなります。エンドレスです。
なら、もうずっと、騙されていてもいいのかも。みんな霧雨魔理沙に騙されているのだ。
人を信じる方が馬鹿なんだ。
ちなみにこのアルバムはジャケットから騙しに来ており、私は見事に引っかかってしまい未だにiTunesには嘘の方の曲名で登録されています。常に真実が良いとは限らないのだから、これで正しいのです。きっと。


しかしなにもおこせない(東方レイマリQUEST/2012)
原曲:少女綺想曲 ~ Dream Battle/恋色マスタースパーク
原曲の組み合わせから、内容から何から何まで王道中の王道のレイマリです!とても好きです。穿った解釈も特にないです。何と言う出オチタイトル。
何のためでもない、自分のために、と言うのが非常に魔理沙みが強くて素晴らしいです。世間や世界なんてどうでもいいんだよ。
まあ自分の事すら霧雨魔理沙には救えないんですけど。
霊夢ちゃんの方も魔理沙めっちゃ好きな感じあっていいよね‥霊夢は察しがいいので受け身なのだ‥‥
ちなみに私はこの曲を延々と聴きながらマリアリ(に見せかけたマリ→アリ→レイ)本を描いていた覚えがあります。BGMと描くものが乖離するのよくある。

スターシーカー 〜Where no man has gone before. (改/2013)
最後のフロンティア、希望に溢れる未開の地。
今まで誰もたどり着いた事のない場所。
そんな場所を目指す魔理沙ちゃんの曲。
こちら「改」は総集編みたいな、今までの曲をちょっと変えてみたり根本から意味が変わってみたりといったコンセプトのアルバムだそうです。
この曲は更に明るくなった印象です!もう内容についてはお話したので特に長ったらしく書く必要はないかなと思います。

マッドパーティー 〜 A Magusnificent Plan(改/2013)
原曲:魔女達の舞踏会 〜 Magus
みんな大好きダブルミーニングタイトル(というよりダジャレかも)。
Magus + Magnificent = Mag”us”nificent。
マグニフィセントという単語選びに魔理沙ちゃん調子こいてる感が出ていて素晴らしいと思います。
実際の所全くもってマグニフィセントじゃないのが良いですよね。せせこましい。特に魔女感もないし。タイトル皮肉で素晴らしいですね。
視点がクズ男視点から魔理沙視点になりましたが、もうちょっと成長したら是非とも”クズ男の精気を頂く”などして欲しいなあと思います!

スターゲイザー(徒/2013)
原曲:恋色マスタースパーク
魔理沙ちゃんが大人になってしまった‥‥(えっちな意味ではない)
スターシーカーの続きとして受け取っても良いのではないだろうか。あんなに真っ直ぐに星を目指していた子が完全に擦れてしまった‥
歌詞カードの(火葬の)煙といい、これ一体誰が死んだんだろう?と思ってましたが、
やっぱり霊夢が一番それらしい気がする。父親や魅魔や霖之助は、魔理沙にとっての星だったか?というと個人的にはちょっと違うのだ。霖之助にとっての星は魔理沙かもしれないけど。
仮に霊夢だとすると、霊夢にあなた、と呼びかける魔理沙ちゃんは辛い。おまえ、じゃないんだ‥‥‥
しかしながらこの曲で注目したいポイントは誰が死んだかではなく、あんなに恋に憧れて星に憧れる少女だった魔理沙が、
それらをかつての夢とか言い出してしまって何がしたかったんだろう昔の私‥と我に返ってしまっている所だと感じています。
そんな魔理沙にもう一度星を見つめさせるために殺したのでは??目的が先立つ手法としての殺人では???(※人間は自分が理解したいように理解する一例)
メタコメントですが基本的に魔理沙を立ち直らせるには星のお陰にすると展開しやすい気がします。
でもそっちの星かという‥死んでしまった人は永遠に星で永遠の理想になりますし、
決してもう追い越すという経験を得る事は出来ないが自分の為に追いかけ続けるように開き直る事が出来るので、立ち直り方としては良いですよね。
しかし「自由」がテーマのアルバムでよりにもよって魔理沙がこの曲って、かなりアレだなあと思います(好きです)。

RAINMAKER(薦/2014)
原曲:オリエンタルダークフライト
雨乞い師魔理沙の同人誌、「RAIN MAKER」が原著の曲。このお話は薦を聞いて見事に勧められて読みました。この話はオリエンタルダークフライトだ‥!!
幻想郷の話ではないので、特に霊夢の性格がかなり原作とは異なる解釈をされているのですが、実はこういう方向性の霊夢って説得力かなりあると思っていて、
旧作を見ると魔理沙の方が霊夢に修行をつけてやっているのですよね。つまり、あの時点では少なくとも魔理沙が修行をつけてやれるだけの知識を霊夢より持っている。ものを知っている。
他にも霊夢に親が見当たらない事や、魔理沙は育ちが良さそうな事からもこういうレイマリって私としては有り得る!!!という感がだいぶ強いです。
歌詞でもそれを表現されていて、霊夢の台詞は平仮名で、魔理沙の台詞は漢字や表現が霊夢より複雑であったり。
じゃあ魔理沙は霊夢を下に見ているか?というとそんな事は全くなく、太陽なんですよね・・・ああ~~レイマリだ・・・
いくらオリジナル設定の強い二次創作であろうとも、そのキャラクターの本質を見誤らず捕らえ続ければ、それは二次創作として強い説得力を持って成り立つと思うのです。
東方ってそういう作品が多い気がします。だから私は10年以上東方を好きで居続けられるのかもしれません。

落日ロマンス(薦/2014)
原曲:恋色マスタースパーク
赤色バニラ+MATILDAの合体同人誌「霧雨ロマンポルノ」のうちMATILDAサイド「落日」が原著の曲。成人向。ともかくどうにかしてこの本読んで下さい。知り合いなら貸すから!!!
この恋色マスタースパークだけ使われ方の方向性が違うなーと思っています。
しかしながら、MATILDAさんの本では「恋」は「凶暴」であるという事はここに強調しておきたい。
原著はあまり独白が多くなく、魔理沙が何を考えているのかは台詞から推測するしかありませんでしたが、この曲では魔理沙の内面をハッキリと描く事に挑戦しています。
その行為が「哀しい」のは、幼い頃から知っている身内だからか、それとも?
窓際に座って、弾幕を綺麗な花火、と呼ぶ魔理沙たまらんよね。
あんなに弾幕馬鹿だったのに、それを遠くから眺めて派手にやってんなーははってさ。ああ‥お前はもう幻想少女ではないのだな‥
霖之助は魔理沙を助け出す事は出来ませんでした。意気地なしめ。
「次に親父に会ったら、“兄弟”って呼んでやれよ!」とてもすき。下品なのにウィットと諦めと少しの悲哀を感じてすき。すきオブすき
ほんまMATILDAさんの魔理沙は魔女で女で霧雨で見ていると気が狂いそうなほど好きですし確実に私の人生を狂わせた魔理沙の1つでありあの霧雨魔理沙とかいう女ーーーーーーーーーーーーーー
案の定、曲というより原著に関する感想になってしまった。すみません。私としては作品も1つの感想の形態だと思いますし、その感想を見て(聴いて)その作品に興味を持ったらとても素敵な事だと思います。そして更なる作品が生まれていく!

スターブレイカー(望/2014)
原曲:恋色マスタースパーク
幻想少女ではない霖之助、彼から見た魔理沙はスターブレイカー。
前述した通り魔理沙にとっての星は霊夢だと思うのですが、同時に霖之助にとっての星は魔理沙なのです。
憧れは理解から最も遠い感情であると思います。
だから霊夢は魔理沙が好きだけど魔理沙は一生霊夢には憧れるだけだし、魔理沙が霖之助を好きだったとしても霖之助が本当の意味で彼女を理解することはないでしょう。曲への感想っていうか私の魔理沙解釈の話になってしまったごめんなさい。
この霖之助はまともだ。

童遊(望/2014)
原曲:童祭 〜 Innocent Treasures
「弾幕ごっこごっこ」をする里の子供達を見た曲。
魔理沙は幻想郷に生まれながら幻想少女以外の少女として育ち、幻想郷で少女から幻想少女になった、実はかなり珍しい存在なのではないかと思います。
彼女も昔幻想少女ではなかったとき、こういう風に空を飛ぶ者に憧れていたのかもしれません。
や~まさに幻想郷という曲…あまり言葉を重ねるよりもただ聴きたいタイプ。
幻想入りしたい。

げんきになったときのうた(屠/2014)
原曲:オリエンタルダークフライト
みんな大好ききらきらきらりん!
オリエンタルダークフライトって最も等身大の魔理沙のイメージがあるのですがどうでしょうか。
めらみさんの可愛い声からのダークな声の落とし方が最の高ですよね‥‥‥
私としては「私に向かって笑ってくれる」の語尾の感じと「とてもふしぎ↑」「きのこのおかげ↑」「みとめてくれる→」あたりがもう可愛くて可愛くてめっちゃ好きです!!!!
は~女の子…
あと私魔理沙ちゃんの台詞の「わたし」が訳も分からずめっちゃ好きなんだなって思いました。「わたし」って言う度によく分からない謎の感情に襲われます。わたしって何回言ってるこの曲????
彼女は気が狂うのには慣れているので、こういう事もあるだろうな〜
変にげんきになってしまうと大抵その後は落ちますよね!!わかる~(わかりたくはない)
魔理沙ちゃんはこういう風に一人でどうしようもない感じにぐるぐるしてるのが似合うと思います。
あとこの曲、夜の雪道を走る車の中でヘビロテして流していた思い出があります。

永夜「Imperishable Challengers」(奉/2014)
原曲:月見草/竹取飛翔 〜 Lunatic Princess
ちょっと箸休めに、魔理沙曲ではないけど魔理沙の台詞がめちゃくちゃ好きな曲です。
魔理沙だけではなく、自機4人全員の永夜抄BAD ENDを描かれています。
詠唱組でBADになると、次の夜までアリスが魔理沙の家に泊まっていく(!)のですが、
魔理沙は徹夜で対策を立てる一方でアリスはさっさと寝ちゃうんですよね〜〜
魔理沙はムカつくだろうなぁ。フフフ。
アリスはあまり本気を出したくない子だし、多分あくまでも異変は人間によって解決されるべきだと思っているのでしょうね。

星蓮「ウルワシのベントラー」(奉/2014)
原曲:春の湊に
これも同様に魔理沙曲ではないのですが、魔理沙の台詞がとても好きです!霊夢の台詞ももちろん好きです。二人ともらしくて好き‥
自機の場合魔理沙は毎度、霊夢よりアイテム回収範囲が広いのですが(だから蒐集家)、ベントラー出てくるとアイテム全部回収してくんですよね〜。
集める順番間違えると台無しになるし。いやーベントラーには翻弄させられたよね。。。。
魔理沙パートの歌詞がとても魔理沙で魔理沙なので魔理沙です!!!

「テーマ・オブ・カーテンファイアー・シューターズ」 -History n/3- (奉/2014)
同様に略。タイトルはn=2又は3です。
弾幕シューターのテーマですが、魔理沙は「弾幕馬鹿」であり「我々に最も近い立場」なので、魔理沙みも高いと言えるのではないだろうか??
霊夢はあくまで巫女だから妖怪退治の為に弾幕ごっこをやっているのであって、楽しんでいるかどうかは不明ですし、
早苗はどちらかというと幻想郷自体を楽しんでそうだし、妖夢は真面目だし、咲夜はお嬢様だし(雑)、
魔理沙は唯一弾幕を純粋に楽しんでいる人間という可能性もあるかなあと思うのです。
彼女は弾幕の何が好きなんだろう?何度でもやり直せる所か、ただのドMか、弾幕はエロいからか(公式設定というか神主のお言葉)。
ちなみに私はイージー/ノーマルシューターでしょっちゅう心が折れる上に一番やり込んだのはダブルスポイラーです。やり直し部分が少ないからです。豆腐メンタルです。

少女飛翔曲 〜 Everlasting Longing(喩/2015)
原曲:風神少女
少女綺想曲‥ではなく飛翔曲。原曲も風神少女。霊夢(零無)がもし天狗の生まれだったらーそんな喩え話の曲です。
でも視点は博麗の巫女として生きる魔理沙(真理沙)ちゃん。巫女の彼女が見上げるそれは永遠の巫女ならぬ永遠の憧れ。
こういうオリジナル要素が強い話って説得力を持たせるのが難しい印象がありますので、ほんと作家さんの腕の見せ所だと思います。
という事で説得力に注目すると、単純なさかさまではなく、霊夢が天狗というのが非常にらしいです!
そして魔理沙は博麗だったとしても結局自分の”姓”に生を縛られ息苦しく生きている…………………お前は結局そういうやつなんだよ………………………………
きっとこの真理沙、「空を飛ぶ程度の能力」ではないだろうなぁ。と思ったら巫術を使う程度の能力ですよね~~~だよね~~~~(RDさんの設定なのかはなださんの設定なのかはわかんないですけども)
この「~程度の能力」とは幻想少女には何かしら漏れなくついている設定ですが、自己申告なので、必ずしも外側から見た時のメインの能力とは限らず、
そのキャラクターの本質を表現しているのだろうというのがもっぱら東方二次創作界隈の見解のような気がします。
魔理沙は魔法を使う程度の能力と言われる事が多く、例えばパチュリーは「属性魔法」、アリスだと「魔法を操る」、聖だと「身体能力を上げる魔法が得意」などといったオプションがつくのですが、魔理沙はプレーンな「魔法を使う程度の能力」なので、
つまりそういうことなんだろうと思います。ごめん途中から説明が面倒になりました。霧雨魔理沙を感じろ。

ハロー、マイフレンド。(喩/2015)
原曲:星の器 〜 Casket of Star/空飛ぶ巫女の不思議な毎日
星の器!!!レイマリだ!!!魔理沙ちゃんというかリサちゃんなのですが、要するに現パロのお話です。
IFものはどう畳むかというのも注目ポイントですが、成る程ある意味二重のIFという上手いオチだと思いました。
夢でいいんだ…
レイマリは「ともだち」なのです。ともだちなんだよ…お互いにとってのはじめてのともだちなんだよ……
なんか上手く言葉に表現出来ないので、
とどのつまりは個人的には幻想の夢を見る学パロ魔理沙ちゃんは家庭不和金髪不良ギャルというのがかなり好きなのですが飛んじゃう(物理)ルートのでおっとそれいじょうはいけない

Kirisame Eversion(密/2015)
原曲:魔法使いの憂鬱/Witch of Love Potion
ここに来て魔法使いの憂鬱とLove Potion組み合わせるー!?最高か???
これは魔理沙の「蒐集癖」設定の解釈が大変面白い曲であると受け取りました!
すげーー端的にいうと霖之助に振り向いてもらえない魔理沙が惚れ薬で霖之助を恋人にする話です。
多分一生惚れ薬を使い続けなければならない。それは自分に返ってくる[死ぬまでほんとうの意味で愛される事はない]という呪い。
加えて、彼女の負けず嫌いな性格と、蒐集癖かつ物がなかなか捨てられない所、即ち“所有欲”が嫌な方向に働いてしまった。
個人的にこの曲の蒐集家の解釈めちゃくちゃ好きです。全て自分のものにしないと気が済まない。
しかし彼女の性格は「根は素直で真っ直ぐ」なのでどこまでも真っ直ぐなのです。恋に真っ直ぐなのです。寄り道などしていられませんし諦めてなどいられません。
更に嫌な話をすると、霊夢って結構霖之助と仲よさそうに見えるんですよね。下の名前にさん付けだし、巫女服作ってもらってるし。
それは博麗として全てに平等に接した結果なんだと思うのですが、 はたから見たら(魔理沙から見たら)どう映るのか?という。
私としては実際の霊夢は別に霖之助の事は何とも思っておらず、むしろ魔理沙が好きまであると考えているのですが、
この曲の魔理沙は確実に霊夢の事を女として敵視してますよね。

女の子ってそういうところあるよね‥はーこわい‥‥ でもそういう所がどうしても気になってしまう‥‥と、第三者視点から彼女の秘密を見つめる私達は思うのです。
(ちなみにeversionと言えばフリゲがある他に普通の用法だと「外転」(内転の逆)というか、医学用語系のイメージがあります。)

無題「空飛ぶ巫女と普通の魔法使いのいつもの毎日」 (掲/2016)
原曲:恋色マスタースパーク
このタイトルでマスパというところが素晴らしくレイマリですよね???最高では?????
やーもうこれ全てのレイマリ好きに是非聞いていただきたいです。一点の曇りもない光ですしスタンダードレイマリだと思います。
最後の方の魔理沙の一連のスペル宣言なんてヤバヤバヤバイよね。息がつまる‥ま、まりさちゃん〜〜!!!!
スペルカードルールは、霊夢が巫女になった世代から妖怪とのバランスを保つ為に開発されたルールです。妖怪は人間からの恐怖を得られるし体裁も保てる代わりに、少なくとも人間側を殺そうとはして来ないので、人間は妖怪退治が終わるまで何度でも挑戦出来て比較的安全。ではなぜスペルカードなのか?妖怪は肉体より精神に依存する存在なので、意味の込められた攻撃に弱いのです。だからスペルカードは殺傷力ではなく、そこに込められた意味が重要なのです。
勝つとか負けるとかじゃないんだ」、グリモワールオブマリサの魔理沙の書いた文章。それが本音を言ってるのかは分かりません。でも弾幕馬鹿だからこの子は〜〜〜好き
グリマリ読んでると魔理沙は本当に弾幕ごっこが好きなんだなぁと思います。霊夢のラストスペルを名付けたのも彼女なんですよ!「そうすれば遊びになるから」
だからきっと霊夢のスペルカードって大体巫女の伝統技能のようなものにとりあえず名前を付けただけだと思うのですが、魔理沙は弾幕用に開発した魔法というのが数多くあるんだろうなぁと思います。
魔理沙は霊夢を既に掴んでいるんです。全ての重力に縛られない「博麗霊夢」が、魔理沙だけには引っ張られるんだ‥
3、2、1、0、 ────捕まえた。

初番目物「龍人秘抄」 (伝/2016)
原曲:恋色マスタースパーク
脇能あるいは神能。伝統的に二番目(最初の「翁」の次)に上演される能の演目です。
幻想郷で龍といえば龍神です。しかし魔理沙とくれば当然邪龍なので、
すなわち「龍神」ではなく「龍人」。 良い………………
この曲は本当にそのまま鈴奈庵の邪龍のエピソードを表現されていると思います。
魔理沙といえばツチノコをペットにしていた事で有名ですが、なんでこの子こうも幻獣系と相性がいいんでしょうね???
女の子と幻獣の組み合わせって尊いよね!!!!!
戻った暁には、ぜひとも魔理沙と組んで頂きたいです!あわよくばがっしりとした龍に成長してほしい・・ちっちゃいまりさちゃんとでかい龍の組み合わせで・・好き・・

STAR FOLLOWER(東方PARTY BOX3/2016)
原曲:メイガスナイト
なんてこった‥迂闊な事が言えない‥‥わるい‥‥私もこういうの大好きですけど‥‥
まず、カタカナではないのでスターなんとかシリーズではないと思いました。そもそも魔理沙の曲じゃないし。フォロワーさんだし。
意味が二重になり得るタイトルかなと思っていて、starは魔理沙の暗示として、followerというと通常は模倣者と言う意味なので魔理沙の真似をする人という意味になりますが、
文脈によってはfollowerは信者・崇拝者・狂信者という意味にもなるので、そういう事かなと思います。
いやーなんというか‥魔理沙はね、色んな人にね、自分の投影をね、されやすいからね。
特に女の人ね。
絶対女性人気高いよね。魔理沙。

投影は願望と理想が強く、同一視とはまた似ているようで異なる感覚かと思います。憧れに近いかもしれない。


curse upon me!(音/2017)
原曲:恋色マジック
全体的なピコピコ感が大好きです!
心地良く旧作をイメージさせる、紛れもなく封魔録、あるいはそれ以前の話の曲だと思います。「恋色マジック」ですからね!!
私がお話するのは色々と事情がアレである意味当たり前になってしまうかもしれないのですが、最も私の中の魔理沙像に近い曲です。
魔理沙は自分自身の事を嫌っているはずです。加えて親に虐待か何か受けてますよね。
命を無駄遣いは出来ない=つまり無駄にしないようにするのでしょう?ただ生きているだけは、それは無駄というものだ。
何も持たないなら、使えるものを全て使えば良い。そして理想の自分を生み出せば良い。本当に果たしたいものがあるなら、手法などどうでも良いのだ。さあ、命よ恋色に燃えろ!
このような思考様式は個人的には大変自然だと思います。だから別に頭がおかしい訳ではないよね。普通だよね。
しかしソレを自由を掴むためのエネルギーだと考えるのはいささか思春期の疑似恋愛に対するイメージを拗らせすぎではないのか???(鏡に向かって)
私基本的に百合厨なので、こーまりのアレがアレするだろう事に嫌な笑みが出ます。
しかし恋人役に起用した人の事を必要条件と呼称するの本当に素晴らしいですよね!この発想のまま成長したら一体どうなるのでしょうか。
魔理沙、という漢字は果たして親から与えられたのか、それとも自分で「魔」と名付けたのか?原作における事実として明らかであるのは、ただ東方projectでは「魔理沙」とダイアログが出て、彼女がそれを自称しているということだけ。本当の所はどうなのか、私達は知る由もありません。
でもやはり、彼女の幼少期を描く時は、「まりさ」と台詞を打ちたいですね。
お前は一生、その霧雨に向き合って生きていくしかないのだよ。
同様の恋色マジックアレンジであり、初出魔理沙曲である「スターシーカー」と比べると、かなり雰囲気も描いている面も異なる一曲です。同じく実家を出て自由を求める彼女の話のはずなのに、
捉え方が変わったのかーあるいは、同軸同時期の事をえがいたのか。後者で考えても、なんら違和感のない所が霧雨魔理沙の怖いところです。


書き終わった・・なぜこんな長文を書いたのか???ドン引きでは???
そして現時点で最新の魔理沙曲であり私の方から依頼させて頂いた、恋色目録OP・EDの「You were」「I were」ですが、
これはまた別の記事で合同誌の感想として一まとめに投稿しました。
光と闇の魔理沙合同「恋色目録」感想
◆このエントリー群は、例大祭14で出した魔理沙の総集編に関連して、何となく原稿作業中に思った事を書き連ねるものです。
中身に興味を持ちましたらこちらで委託しておりますのでどうぞ。


魔理沙にとって星はやはり特別なものである。

前回の魔法(哲学)の話を少し続けると、実は占星術はギリシャ哲学の時代から四大元素と結びつけて考えられていた。
星を研究することで、世界を解き明かそうとしたのだ。そういう点で、魔理沙は蓮子とある意味で近いかもしれない。

しかし、彼女の研究は手法こそ帰納的だが、恐らく興味は世界ではない。
自分だ。魔法を研究することによって、自分がどうにかして助かる手段を見つけたいのだ。
その一方、きっとアリスの興味は世界の成り立ちの方に向かっているのだろう。対称的である。
(その世界が一体どこまでの範囲を指すかは別として)

書籍の時系列をそのまま捉えるなら、彼女が星に興味を持ったのは流星群鑑賞会だ。
キラキラ綺麗でいかにも彼女が好みそうだが、初めて見た時彼女は何を考えたのだろうか。
それがなくとも、西洋の魔道書を読み漁っていたのならいずれ星の魔法という着想は得ていただろう。
あるいは、元々着想はあって、彼女の中にカチッと腑に落ちたきっかけが流星群だったかもしれない。

もっとも、霖之助が全て本当の事を言っているかはだいぶ怪しいけれど。
何せ恋色マジックと共に惑星を従えて登場したのだから。

とにかく星の魔法は、彼女にとってある意味救世主のようなものだ。
どうやら「星成分」というものが幻想郷の大気中には存在するらしい。多分発見者は彼女ではないだろうが、それを魔法にしたのは彼女が初めてなのかもしれない。
文字通り取るなら、これは人間である彼女の魔力に依存することがなく、いくらでも使えるリソースである。
現代で言う、水から水素を取り出して燃料にするようなものである。変換効率を改善すればするほど出力(=恐らく星の数)が上がるのだろう。
実際、恋符にもこの星成分から作ったらしき物体は見てとれるし。

しかしながら、だ。依然、彼女は星の魔法使いではなく恋色魔法使いであるし、恋符の使用率(自機としての)も星符と同程度である。
星は自分ではない何か。キラキラした何か。目指すべき何か。
自分自身を助けるためには。自分自身をどうにかするしかない。
なぜ恋に拘るのか?
それはやはり、彼女が「魔法使い」だからである。

星の話ではなくなってしまったし、訳の分からない話になってしまった。良ければ以前のエントリーをご参照されたい。

雪と星は何となく似ている。キラキラしていて、静かに瞬く。
個人的にも雨より雪の方が好きです。
星はやっぱり、彼女にとっては救済の一つではあるのです。
だけど、結局のところ、自分でどうにかするしかないよね。

ちなみに該当の収録作品、「きらきらひかるほしのうえ」はこれはもう非常に気持ち悪い。
あとがきに至るまで一貫して気持ち悪い。単体で出した当初の本を持っている人はどうかあとがきは無視してほしい。気持ち悪すぎていっそ潔い。
女の子女の子している魔理沙ちゃんは可愛いのだが、女性性というのは行き過ぎると気持ち悪くなるものだ。
うじうじグルグルと1人で延々と悩んでいるし、結局自己解決しているしなんなんだ?
この魔理沙だけは、そのまま抱えて死んでほしい。
しかし。自分が生きているということは、きっと彼女も生かさないといけないのだろう。
◆このエントリー群は、例大祭14で出した魔理沙の総集編に関連して、何となく原稿作業中に思った事を書き連ねるものです。
中身に興味を持ちましたらこちらで委託しておりますのでどうぞ。

まだ序論です。私の書く論文はだいたいいつも序論がやたらめったら長くなります。もはやしょうがない。

魔理沙とは不思議なものです。
名前を見るだけなら確かに薄暗い。雨が二つの霧雨に、さらに名前が魔に沙である。
(なんで下の名前で更に水部重ねちゃったの???そしてその魔はなんだ??????)

しかし彼女の使う魔法は、熱と光の魔法-恋符に星符である。
極めつけは語尾のだぜ、だ。彼女を見た者は最初、パーッと明るい竹を割るような性格を想起するだろう。
私も例に漏れずそう考えていた。属性で言うなら火、闇と光なら光だ。
しかしながら、水行である。
萃夢想と香霖堂の二回、そう書かれたように、魔理沙はその名の通り水行・水属性の人間なのだ。
うわぁーというほかない。
白黒で、星で、熱と光の魔法で、恋色で、水だって?
うわぁーーーーー
うわあーーーーーーー。


何という矛盾を抱えているんだ、彼女は。


それでは、生まれつき熱を弱める「水」の性質を持つにも関わらず熱を渇望する彼女は、
いったいどのように魔法を習得するのであろうか?

「魔法」の「研究」。ただ独立した二つの単語を並べただけに見えるかもしれない。
しかしながら、本来この二語の親和性は非常に高い。並んでいて至極当然だ。
自明であるかもしれないが、改めて強調して記そう。


ギリシャ哲学の時代に遡る。
哲学?唐突だな、魔法と何の関係があるのだ、と思われるだろうか。
プラトンは、我々の認識しているものはイデア・虚像(似像)に過ぎないと言った。
アリストテレスは、それに対し実像(というと語弊がある―要因、根源)を認識していると言った。
確かに近代の魔法のイメージからはほど遠いかもしれない。しかし、こういった人々の興味はこの頃からただ一つだ。

「世界は一体、何で構成されているのだろうか?」

世界の構成要素。我々が触っているものの本質は何なのか。
実は、水・火・土・風(空気)といった、西洋系の魔法モノで頻出の”四大元素”はこの哲学の流れから生まれたものなのだ。
東洋では五行-木火土金水や陰陽が構成要素であると考えられた。
西洋では唯物論的な方向に細分化・発展した結果、実際に水から何が出来るのか、火から生まれるものは何か、といった実験が行われた。

さあ、ようやく研究との繋がりが見えてきた。
やがて人間の性か、本質的な世界への興味だけでなく、実用的な方向に活用する者も現れる。
金<ゴールド>を練成できたら。何から構成されているのか分かったら。
病気を治せたら。どの薬がどう作用するのか分かったら。
(ここまで書いて、該当のwikipediaを見たらほぼコンテンツが一致してしまっていた。つまり一般論ということだ。つまらなくて申し訳ない。)

即ち、錬金術―金を作り、更には賢者の石に発展し、永遠の命を研究したもの。
即ち、薬草術―魔女狩りの際に犠牲になったと言われている者が、命を賭して研究したもの。
それぞれ現代の化学や薬学に繋がっている事は明らかだ。

現代の自然科学は事実に基づいた論理で構築されている、だから、哲学や科学に至っていない魔法などと一緒にするのは誤りである―そういう風に考える人もいるだろうか。
だがそう言われたら、私は笑いながら嬉々としてこう言い返すだろう(性格が悪い)。
基本的にどの学問でも、博士号はPh.Dの和訳だろう?
ではそれは何の略だ?
"Doctor of Philosophy"―あらゆる学問において、それを修めた者はみな"哲学博士"なのだ。

ならば、魔理沙は魔法の徒であり、科学の徒であり、哲学の徒なのである。

従って、私は魔法使いとはまさしく研究者そのものだと考えている。
自分の興味を満たす為、あるいは何かを解決する為、世界の探求を行う者である。


…おいおいおまえ話を盛るなよ、Ph.Dの語源はラテン語の方だから現代英語と全く同義じゃないだろうが、と言う人もいるかもしれない。その場合は残念、その通りだ。タネのある言葉遊びだ。
まあでも、どちらにせよ要は哲学と博士号の語源は共通なのである。
私が言わんとしていることは何となく伝わってほしい、ロマンなのだ。



ということで、私は科学を自分の興味を満たしたいといったような、人間の欲求を根源に始まったものだと考えている。
しかしその派生として、何かを解決する為に科学を行う者が出てきたと話した。
研究者をある一軸から見たとき、そういった「興味追求型」と「課題解決型」の2つに分けることが出来るかもしれないと考えている。
その軸上でいうと、魔理沙は明らかに課題解決型ではないだろうか。恐らく何か解決したいものが彼女の中にはあって、その為に魔法技術を磨き続けているのだ。
知への探求心や好奇心ももちろんあるだろうが、明らかにしたいものは世界の真実ではなく、
彼女自身の中にある何かであろう。
その一方で、アリスは典型的な興味追求型に見える。世界を観察し、何らかの事実を明らかにしようとしているのではないだろうか。人形を通じて。
ただ、あくまでも興味があるのは世界だから、他人には興味がない。
言うなれば自分自身と世界にしか関心がないのだ。だから邪魔をしない限り人間に危害は加えないが、研究の邪魔をするなら容赦しないだろう。
うーん、いかにも理論系の研究機関にいそうである。



ちなみに該当の話は作画が酷い上に話も盛り過ぎて訳が分からなくなっている。
本は2012年に出したのだが、ちょうど鈴奈庵が連載開始する直前くらいである。
当時は独自解釈とオリジナル要素が強すぎるなと思いながら描いていたが、
その後邪龍が登場したり、実際に魔理沙が人の死を何とも思わないという記述が出てきたりした事を考えると、あながち方向性としてはそこまでかけ離れていなかったのかなぁと思いました。
しかし龍の子(ぴーちゃん)は完全にただの趣味なのでまぁアレです。

ただ一つだけ明らかに間違っている解釈(五行のアレは写植ミス)があります。
直そうかと思いましたがそのまま収録したので暇で死にそうな方は是非探してみて下さい。魔理沙ちゃんではない。


ところで再三言うようですが、もうちょっと水行の魔理沙ちゃん増えるかなと思ってたんですけどあまり見ない(把握できてないだけかも)ので、随時情報提供お待ちしております。
季節でいうと冬だという事が明らかになったことですしね!!!!!!!!!もっとみんな描いて!!!!!!!!!!!
このエントリー群は、例大祭14で出した魔理沙の総集編に関連して、何となく原稿作業中に思った事を書き連ねるものです。
中身に興味を持ちましたらこちらで委託しておりますのでどうぞ。
特に作品の解説ではないです。そもそも作品の解釈は受け取り手に委ねられるべきもので解説など野暮!と思っているので、
総集編をダシにした魔理沙語りのつもりです。
自分自身は作者の解説を読むのはめっちゃくちゃ好きなんですけども。





一番最初はイントロダクション/序論の、魔理沙の雨の話。作品名的には「夏の雨は冷たくない」。
論文ならばこの話が要旨でも良かったのではないだろうか?


そもそも「雨」は他のどの天気とも異なる雰囲気を持っている。
聴覚・視覚・嗅覚・触覚の四感に訴えかける天気だ。ひょっとしたら味覚も入れてもいいのかもしれない。

雨と少女、の原典はやはり「レイニーブルー」である。古い百合好きの人間で恐縮だが、マリア様がみてる、のシリーズの一つだ。
又は同じくマリみての「茨の森」。佐藤聖(せい―ひじり、ではない)というキャラクターがいずれの話においてもキーになるのだが、
茨の森を読んだ当時、文章から雨の匂いと音が聞こえ、それに閉じ込められる聖のなんとも閉鎖的な想いを追体験したような気分になった。

外はざあざあ、ざあざあ、雨が降っていて。
温室には、聖と栞―聖の想い人―の二人だけ。
お互いの長い髪の毛を三つ編みにして。この瞬間が永遠にも思える。
永遠ではない、それこそ栞が卒業してしまえば一瞬にして消えてしまう瞬間だとは分かっているけれど。
そんな想いをしている癖にレイニーブルーで後輩が同じく雨に打たれていたら超いいタイミングで現れて傘を差し出す聖様やばない?????
はい。
ということで、これが雨に鬱屈した想いを乗せる文脈のオリジナルになっているはずだ。

今でもたまに雨の日はあの、想い人の少女と髪を結び合わせて彼女と同一化を図った、佐藤聖のどうしようもない場面を思い出す。
栞はマリア様の庇護のもとにある少女だから、決してその想いは叶うことはないのだが──マリア様がみているから。

そんな風に少女を温室に閉じ込めていく雨―「霧雨」という姓と気質は、魔理沙が生まれながらに背負わされた唯一の、いわゆる仏教で言うところの業である。
それに対して彼女がどのように感じるのか、受け入れるのか、拒絶するのか。それはまた別の話。
原作を読む限りでは、うまくミニ八卦炉の制御に利用しているのではないだろうか。
木行の霊夢は水行である魔理沙によって強化される。香霖堂では、従ってなかなか勝てはしないが相性は良い、と言われている。
ただ、霖之助の言うことは半分与太話のように見える。あまり真に受けない方がいいだろう。


ところで、アリスも霊夢と同様に木行である。
この五行の性質の他、二人の共通点は他人に興味がない冷めた性格であると解釈しているが、
霊夢は自己の領域に入れた上で興味を示していない一方で、アリスはそもそも自己の領域に他人を入れようとしない点が異なる。
要するに霊夢は分かった上で無視を決め込んでいるが、アリスは元々自分の世界にしか興味がないのだ。

ではそんなアリスが他人に興味を持ち、執着するのは一体どういう時か。
当然、自分の世界が何者かによって壊された場合──他になにがあるだろうか、
霊夢だ。
魔界という彼女の世界に踏み込んできた、魔法を使うでもない、ただの人間。
魔理沙はいい。同じ魔法使いだから。

でも、霊夢は。
霊夢だけは。
最初から全てを持っている人間なのだ。


だいぶ脱線したので話を魔理沙に戻そう。
という訳で、アリスに魔理沙への興味を持ってもらうのは一苦労である。
彼女が持って生まれたものは雨、ただ一つだ。無力な人間である。
恐らく何かを成そうとしても殆ど成せる事はないだろう。

ならば彼女は結局雨と共に生きるしかない。

目の前で泣くという行為は、相手の領域に無意識に、裸足で踏み込む行為に等しいのではないだろうか。
魔理沙が意識して、能動的に行った行為はすべて、きっとアリスの何をも変革する事はかなわなかったであろう。しかし、
もしかすると、無意識の行為はたびたび刺さっていたのかもしれない。




と宣言通り漫画の内容とはほとんど関係ありませんでしたが、
つまり乙女な魔理沙ちゃんは可愛いよねってことでひとつ。